この記事では、マイクロ法人設立から半年くらいまでに起こった出来事を記載します。
- 社長になってみたい
- 法人経営で必要なことを知りたい
こんな人向けの記事です。
是非ともお読みください (๑╹ω╹๑ )
【当シリーズ】
法人設立の経緯
法人を設立したのは、派遣の3年ルールで雇止めになった後でした。
雇止めが決定した直後の在職中に、就職活動を始めました。
最初は正社員の求人に応募していたのですが、5社くらい受けた結果すべて不採用となりました。
その後、フリーランス契約を専門に扱っているエージェント会社があることを知り、フリーランスエンジニアとしてキャリアを積み上げていくこにとしました。
フリーランスのエージェント会社とは個人事業主として業務を委託します。よって、これまでの給与所得者とは違い自分で確定申告や役所の手続きを行う必要があります。
それまで税務などとは無縁のキャリアでしたので、専門家に相談しようと思い税理士に相談することにしました。
ネットで検索し一番上に出てきた税理士法人に連絡し面談しました。
その面談で、
『売上500万以上が見込めるなら法人にした方がお得ですよ』
と言われて信じてしまい、法人を設立することにしたのです。
提示された法人設立費用は25万円くらいだったと記憶しています。
法人登記の手続きは、税理士の方がお知り合いの司法書士に依頼してやってもらったそうです。(えもんだ社長はほぼノータッチでした)
法人登記の他、青色申告や、源泉所得税納付の半年特例の手続きなどもやってもらいました。
自分でやったのは、
- 法人名決定
- 法人印鑑作成(1万5千円ほど)
- 資本金額の決定と振込証明の取得
- バーチャルオフィスの契約
くらいでした。
法人設立までに、税理士との面談も2回しかありませんでした。
これで「えもんだ」は「えもんだ社長」にクラスチェンジしました。
社長と聞くとハードルが高そうですが、すごく簡単に社長になれましたw
法人経営開始
そんな経緯で法人経営?を開始することになりましたが、開始当初は特にこれといった業務はなかったですw
フリーランスのエンジニアとして就業していましたが、法人経営者だからといって特別なことはありませんでした。
強いて言うなら、健康保険証がえもんだ社の名義になって「番号:1」と記載されていることくらいしか特別なことはありませんでした。
その他、健康保険の手続きや源泉徴収税の納付の件で何回か役所から電話が来ました。
電話はすべて紳士的で、締め切りに余裕のある段階での通知でした。
質問をすればすべて丁寧に解説してくれました。(公務員は国民の質問に回答する義務があるのだと思います)
そんなこんなで、法人設立当初は生活が大きく変化するようなことはなかったです。
ちなみに法人設立とは直接関係のない豆知識ですけど、失業した際には、必ず失業保険の手続きをしましょう。
失業保険給付手続きが完了した後に法人を設立すると、就業した扱いになり、就業祝い金(失業給付金全額の1/3程)がもらえます(非課税)。
ちなみに、個人事業主の開業届でも同じように就業祝い金はもらえるそうです。
※この手の制度は日々変更が入りますので、実際に制度を使う際には必ず自分で確かめましょう。所管の職業安定所に連絡するのが確実です。
社会保険料は高い!
突然ですが、社会保険料(健康保険+厚生年金+介護保険)の金額を知っていますでしょうか?
所得税や住民税に比べてどちらが高いか知っていますでしょうか?
給料明細を見ればわかりますが、よっぽどの高給取りでもない限り税金より社会保険料の方が圧倒的に高いです!
この表を見るとわかりますが、社会保険料には累進性が無いです。(給料が高い人も安い人も同じ割合です)
さらに、社会保険料には会社負担分があります。
当然、会社を設立して給料(or 役員報酬)を支払えば、会社は年金事務所に社会保険料を納付しなければなりません。
これは自分で法人を設立して支払いをするまでは全く知らない事でした。
「自分の給料は不当に安い」と思っている人は多いです。何を隠そう過去のわたくしもそうです。
給料が上がりにくいのは、この社会保険料が会社にとって大きな負担となっていることも一因です。
しかも、この社会保険料は年々上がっています。
画像は Money Lifehack 様のサイトから引用いたしました。(https://money-lifehack.com/insurance/6874)
会社の売上が自分の手元に来るまでに、これだけのお金が引かれているのです・・・。
銀行口座開設
最初の苦労がコレでした。
個人の口座と違い、法人の銀行口座開設には厳しいチェックがあります。
それぞれの金融機関に独自の審査基準(非公開)があります。
金融機関によって違いますが、必要書類は、
- 履歴事項全部証明書(≒登記簿謄本)
- 社長の身分証明書
- 事業実態を証明できる書類
などです。
近年はマネーロンダリングをする輩が多く、金融機関側も警戒しているそうです。
また、必要書類をそろえて提出しても、口座開設を断られたことがありました。
えもんだ社の場合には、ある金融機関の審査に落ちて、その後別の金融機関で無事講座開設をできました。
審査期間は2週間ほどでした。
ちなみに、銀行口座を開設した理由は闇の税理士に勧められたからです。
『会社を設立して給料を決めたら、次は法人口座の開設です!』
と強く勧めてきたので作成いたしました。
法人口座を開設すると何かと便利ではありますが、必須という程ではありません。(初年度に口座を開設できない法人も沢山あるはずです)
今思えば、顧問料を口座振替に設定して、とりっぱぐれを無くしたかったんですねw
経費(損金)について
法人開設した初年度に一番時間を使ったのは、経費についてネット検索で調べたことだったと思います。
何か買ったらすぐに「これは経費計上できるかな?」と調べました。
色々なブログを参考にさせていただきました。ありがとうございました。
自分でやってみて初めて分かりましたが、経費計上の可否の基準はかなり曖昧です。
真っ白なゾーンはあります。
真っ黒なゾーンもあります。
その間のグレーゾーンが異様に広いのです。
ある日、家賃(役員社宅)の経費について調べていたところ、
「家賃は9割以上を経費にできる」
という記事を見つけました。
裏を取るために国税庁のサイトも見ましたが、やはり経費計上は可能なようでした。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2600.htm
(これは後に知ったことですが)有名YouTuberの両学長さんも動画で解説していたので、ほぼ間違いありません。
国税庁の通達で確認できる方法でやれば問題ないだろう、と思い闇の税理士に相談しました。
返事は、
「経費にできるのは家賃の半分です」
でした。
当然、国税庁の通達をスマホで見せて食い下がったのですが、
「いえ、経費にできるのは家賃の半分です」
という返事しかもらえませんでした。
今思えば、闇の税理士は確実なこと以外はやりたくなかっただけの様でした。
社長の節税に協力するよりもお役所に睨まれることが嫌、と考えていたように思えます。
結局、この時点では闇の税理士に言いくるめられて半分だけを経費計上していました。
(その後、決算書提出のタイミングで修正しました)
自動車の所有権変更について
当時、えもんだ社長は自動車を所有していました。
派遣時代に、見栄を張って普通乗用車を新車で購入していたのですw
今はFIREに向けて倹約中ですので高級品は買いませんが、当時はディーラーの営業に乗せられてポーンと買ってしまいましたww
新車の購入はとてもいい経験ですので、皆さんもお金に余裕があれば、1年で手放すつもりで一度は新車購入を経験してみるといいかもしれません。
ディーラーの営業もメーカーのマーケティングもすごく優秀です。
きっとご自身の事業の参考にもなると思います。
ともあれ、節税のために事業で使用する車を法人で買い取ることにしました。
陸運局の手続きについては、闇の税理士にはやってもらえませんでした。
税務以外は契約範囲外なので仕方ないですね。
陸運局は土日は空いていませんので、半休を取って手続きをすることにしました。
自分で登記簿、車庫関連の書類、申請書の記載を行いました。
万が一手続きが完了しないと、また半休を取る必要があるので、事前に自分で調べたり電話したりして2度手間にならないように気を付けました。
こういう初めての手続きはかなりの重労働になります。
そして、陸運局での手続きが佳境に差し掛かった頃、職員さんに言われました。
「自動車取得税〇万〇千円です (*^^)」
聞いてねぇ!!
闇の税理士に相談したときには、一言も教えてもらえませんでした。
手続きをやってもらえないのは仕方ないですが、税務相談の一部として自動車取得税について教えてくれればよかったのに・・・。
役所はほぼ現金でしか受け付けず、カード払いとかは無理です。自動車取得税も現金支払いしかできませんでした。
近くのコンビニ(片道徒歩10分程度)に行って現金を下ろしてきました。
結局、闇の税理士との付き合いは4ヶ月程で終わりました。
法人設立~半年の総括
一言でいうととても楽しかったです。
やはり、新たなことに挑戦するのは楽しいです。
『知識を身に付けることは、見ている世界の解像度を上げることだ』という格言を見たことがあります。
まさしくその通りだと思います。
この美しい世界をより鮮明に見ることが出来る。
人生を楽しんでいる時は、こういう新たな挑戦をしている時なのかもしれません。
そして、とても勉強になりました。
この記事で書いたことも、書けなかったことも、普通のサラリーマンをしていたら一生分からなかった事がほとんどだと思っています。
散々文句を書いた闇の税理士さんにも、いまでは感謝していますw
全く節税効果の無い投資用保険商品を売りつけられそうになったことも、今では恨んでませんw
次回の記事で、法人設立の後半を記載します。
それでは (*゚▽゚)ノ