どうもどうも、えもんだ社長です (*゚▽゚)ノ
この記事では、IT業界にはびこるSESの解説と、中抜き対策で単価をアップするための方法を解説します。
- SESって何?
- 派遣と業務委託の違いは?
- 給料を上げるにはどうすればいいの?
そんな疑問に答えられる記事だと自負しています。
是非ともご覧ください。
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目次
SESとは?
SESとは、システムエンジニアリングサービス(System Engineering Service)の略で、簡単に言うとシステム開発技術に関わる役務を提供することです。
- システム:情報処理機構
- エンジニアリング:モノやサービスを生産する技術
- サービス:役務を提供すること
そして、一般的にSES事業ではクライアント企業と業務委託という契約を締結します。パ〇ナなどが行っている派遣とは法律上扱いが異なります。
以下、詳細を解説します。
業務委託と派遣の違い
SESでは一般的に客先に常駐して客先の業務を行います。
それなら派遣社員では?と思うかもしれません。
しかし、業務委託と派遣は法律上明確に異なる契約です。
法律上の違いは以下の通りです。
契約形態 | 指揮命令 | 営業許可 | 再委託 |
業務委託 |
なし (従業員に直接指示はNG。あくあまで所属会社に業務を依頼する) |
不要 | 問題なし |
派遣 | あり (労働者が直接現場監督者の指示を受ける) |
必要 (厚生労働大臣による許可) |
禁止 (2重派遣はNG) |
エンジニアにとって重要なのは、業務委託はいくらでも再委託していいということです。
2次請け3次請けは当たり前で、執筆者のえもんだ社長は最大5次請けまでありましたw
※発注元 → (1)大手IT企業 → (2)中堅IT企業 → (3)小規模IT企業 → (4)フリーランス系人材紹介会社 → (5)えもんだ社長 でした・・・。
要するに業務委託では、中抜きだけして下請けに再委託、ということが完全に合法なのです。
2種類の業務委託:請負、(準)委任
日本国の民法では、別の会社(or 個人事業主)に業務委託をする場合に、
- 請負
- 委任(準委任)
の2種類の契約形態があります。
2つの違いを端的に言うと
請負 | 成果物(プログラムやドキュメントなど)を完成させて納品する |
委任(準委任) | (発注者の)代わりに業務を行う |
です。
要するに、準委任契約では成果物を納品する義務はありません。
実際、SES事業では成果物の納品を行うケースは稀で、勤務実績表などを作業報告書として提出するのが一般的です。
大抵のSESは準委任契約をして客先に常駐して業務を行い、成果物の納品などは行いません。
厳密にいうと、準委任契約には履行割合型(成果物なし)と成果完成型(成果物あり)がありますが、SESではほぼ全て履行割合型(成果物なし)契約ですので、この記事では特に明示せず履行割合型についてのみ記載しています。
SESの中抜き
恐らく、IT業界にいない人でも聞いたことがあると思います。
IT業界の中抜きはひどい
と・・・((( ;゚Д゚)))
実際、中抜きは噂に負けず劣らずひどいものです。
大体はこんな感じです。
- 発注元_発注額:150万円/月
- 1次請け_発注額:100万円/月
- 2次請け_発注額:80万円/月
- 3次請け_発注額:65万円/月
当然ながら、従業員の給料は売上額よりも少ないです。
色々調べた限りでは、正社員の給料は(多くても)売上の60%程です。
しかし、中抜きでは人材を抱える必要はなく、エンジニアを右から左に動かすだけで粗利(受注額-発注額)を受け取れます。
上記の3次請け業者は、粗利を15万/月(80万-65万)を受け取れますが、これは1人契約当たりの話です。
例えば、1人の営業が10人のエンジニアから中抜きしたら、粗利は150万/月になってしまいます ((( ;゚Д゚)))
中抜き対策と単価アップ方法
中抜きのことを考えると、やる気が出なくなってしまいます・・・。
しかし、落ち込んでるだけでも仕方ないので、対策を書きます。
主に以下の4つです。
- アピールできる経歴・資格を身につける
- なるべく上の商流を狙う
- 営業の利害も考える
- 評判のいいエージェント会社を選ぶ
順に解説します。
アピールできる経歴・資格を身につける
やはりこれが重要です。
経歴であれば、
- レベルが高くて激務だと評判の現場で数年の経験がある
- セキュリティなど希少価値のある業務に携わっていた
- クラウドなど需要の増えている業務の経験がある
などです。
資格であれば、
- ネットワークスペシャリスト
- CCNP
- LPIC
などです。
人目を引くような強みがあれば、エージェントも現場の担当者も興味を持ってくれます。
大抵の社会人は「自分の仕事をより良くしてお客様や上司に評価されたい」と考えています。
つまりは、営業の方々も「より優秀なエンジニアを見つけて自分の評価を上げたい」とか「ダメな人を現場に入れたら自分の評価が下がってしまう」と考えています。
取引先に貢献できる技術や経験を持っていれば、営業と交渉することは可能です。
なるべく上の商流(1次請けや2次請け)を狙う
これも重要です。
正社員の立場ではこの点のコントロールはちょっと難しいです。
しかし、派遣やフリーランスで案件を選べるキャリアがあれば、商流が上の案件を希望することは可能です。
例外として、そもそも発注元が200万円/月(!)や300万円/月(!!)で発注していることもあり、その場合には商流が深くても単価が高い場合もあります。
ともあれ、通常は商流が浅い方が有利です。
営業の利害も考える
皆さんが意外と忘れているのがコレです。
エージェント会社の営業から見れば、エンジニアは第2のお客様です。(第1のお客様は常駐先企業です)
よって、エンジニアに対してすごく丁寧に接して来ます。
しかし、彼ら彼女らはエンジニアをきっちり値踏みしています (´・ω・`)
- 常駐先に喜ばれる人材か?
- どのくらいの売上になるのか?
- 面倒臭いことを言ってこないか?
エンジニアの皆さんは、常にそういう風に見られていることを覚えておきましょうw
逆に言えば、常駐先の評判が良くて、高い単価の現場で通用して、手間のかからない人材であれば、エンジニアの給料の高さ(=会社の利益の少なさ)をある程度大目に見てくれる場合もあります。
評判のいいエージェントを選ぶ
最後に、おそらく1番即効性のあるのがこれです。
昔の話ですが、エージェント会社を変えたタイミングで、収入が20万/月上がったことがありました。
エージェント会社を変えると同時に現場も変わりましたし、新旧エージェント会社の受注額を正確に知っている訳でもありませんが、おそらく20万円のほとんどは中抜き額の違いだったと思います。
例えば、わたくしが現在契約しているTechStockというサービスは、契約内容も比較的オープンで、上流での受注が多く、高単価案件も沢山あります。
TECH STOCK
全ての案件について把握している訳ではありませんが、今のところ個人的にかなり信頼しています。
なお、エージェントを選ぶときには実際にそのエージェントを利用しているエンジニアからの情報が一番アテになります。
出来れば、実際に面識のある人の評判を聞くのが一番です。
もし、フリーランスをやっている友人・知人が居ない場合には、ネットの情報を参考にするかと思いますが、当然嘘やステマも多いです。
ネット情報を信用するときの判断材料は、
- 実際にエンジニアをやっているか?(やったことがあるか?)
- ツイッターやブログなど複数のメディアで、エンジニアリングの実績が見えるか?
- エンジニアとして目標となる収入を得ているか?
などで判断するといいと思います。
まとめ
高単価を得るために一番大事なのは、エンジニアとしての能力を身につけ世の中に貢献するであると確信しています。
しかし、エンジニアリング能力だけに注力し過ぎて、大きく中抜きされているようでは、せっかくの能力を生かし切れていないし、世の中のためにも良くないと思います。
そんなことを考えてこの記事を書きました。
再びの紹介になりますが、自身の単価を上げるには、
TECH STOCK
こちらのエージェントで高単価案件について相談してみるのが一番だと思います。
※相談だけなら無料で受けてくれます。
ちゃんとした能力がある人であれば、年収1,000万円(月単価83.3万円)以上の案件も十分紹介してもらえます。
この記事が、お読みの皆様の幸福と単価アップに貢献できれば幸いです。
それでは (*゚▽゚)ノ