与太話

ネットワークビジネス体験記

【2021年10月5日追記】
この記事で紹介している勧誘は、特定商取引法に違反しています。「勧誘目的を告げない誘引」が禁止行為に該当します。連鎖販売取引 [法第33条]
当然ですが、えもんだ社長は(業種を問わず)違法な営業には完全に反対の立場です。
この点ご留意の上でお読みいただければ幸いです。
ネットワークビジネスは「マルチレベルマーケティング」「MLM」「マルチ商法」など色々な呼ばれ方をします。
この記事では、すべて「ネットワークビジネス」と呼称します。

この記事では、昔ネットワークビジネスの勧誘を受けた話や、入会してしまった(!)話をします

昔ネットワークビジネスをやっていたなんて恥ずかしい話ですw

でも、色々と学びにはなったので、体験記を共有したいと思います。

是非ともご覧ください。

ちなみに、えもんだ社長の本業である「ネットワークエンジニア」とは全く関係ありませんのでご注意くださいw

執筆者のえもんだ社長は、エンジニア歴8年程で、派遣社員を経て現在フリーランスで働いている者です。
ご興味ある方は、自己紹介の記事をご覧ください。

ネットワークビジネス概要

まずはネットワークビジネスの概要を記載します。

単純に言うと、

  • ネットワークビジネスを提供している会社と個人が契約し、契約した個人が商品を友人などに販売する。

というモデルのビジネスです。

小売店や通販と違う点は、広告宣伝と販路です。

小売店や通販であれば、チラシやTVのCMなどの広告で集客し、店頭や通販の申し込みで販売をします。

一方、ネットワークビジネスでは主に販売員契約をしている個人が友人などに対して、口コミ経由で商品販売をします

さらに、友人を誘って販売員になってもらえば、その友人が売上げた金額の一部が紹介者に入る、という仕組みです。

さらにさらに、友人が別の友人を誘って販売員になれば、別の友人の売り上げの一部も自分の収入になり、別の友人が他の友人を誘えば・・・というように大きなネットワークを築ければ、自分に大きな売り上げが入る、というビジネスです。

このビジネス自体は合法です。

しかし、強引な勧誘や、高額商品のまとめ買いを要求された、などでトラブルになることがよくあるので、批判されることも多いビジネスです。

また、特定商取引法に違反する勧誘も良く行われているのが現実です。

ネットワークビジネスというものを初めて知る(17歳の頃)

まずはえもんだ社長が若者であった頃から語ります。

ネットワークビジネスをやってる人に初めて会ったのは、17歳の頃、バイト先の人(オジサン)でした。

ハッキリ言って、その人は全く尊敬できない人でしたww

「独善的」「すぐに怒る」「人の話を聞かない」という今考えてもあまり立派とは思えないタイプの人でした。

その人がやっていたのが、健康食品関連の商材を扱うネットワークビジネスでした。

当時は未成年で、親権者の同意がないと契約ができなかったので、勧誘を受けることはありませんでした。しかし、商品の素晴らしさを語られることは度々ありました。

一度、風邪気味の時にその健康食品を頂いたことがあります。

効果は全く分かりませんでしたw

17歳の若者でしたので、さすがに健康食品は不要だったようですww

商品の値段は詳しくは覚えてませんが、高かった印象です。

やはり健康体の若者が少額バイト代で買う商品ではなかったと記憶しています。

ちなみに、その人はいつも不機嫌で、バイト先の皆があまり関わりたがらない人でした・・・。

ネットワークビジネスの勧誘を初めて受ける(21歳の頃)

その後、21歳の頃に初めてネットワークビジネスの勧誘を受けました。

相手は高校の同級生です。よくあるパターンですww

いろいろな商品を扱うカタログ通販で、大量仕入れなどの手法でいろいろな商品を安く提供できる、というビジネスでした。

この件では10代の頃と違ってちゃんと勧誘を受けたのですが、初期費用が異様に高かった記憶があります。

確か30万とかそのくらいでした・・・。

当たり前ですが当時のわたくしではポンと支払える金額ではなかったですw

ちなみに、通販のカタログを貰いまして、色々な商品が載っていたのですが、どの商品も別に安くはなかったです。

記憶ベースですが「現在はまだまだスケールメリットを出せていない。今後会員を増やせればもっと安くできる」という説明を受けた記憶があります。

正直、本当に安く提供できるとは思えませんでした。

価格競争はどの小売店もやっています。

なぜ、このビジネスが価格競争に勝てるのか?という疑問への答えはなかったと記憶しています。

また、10代の頃に出会った怒りっぽい人のちょっと嫌な記憶もまだまだよく覚えていましたw

ということで、話は聞きましたが入会はしませんでした。

ネットワークビジネスに入会する!(23歳の頃)

その後、地元で派遣社員で働いている時に、別のネットワークビジネスの勧誘を受けました。

このネットワークビジネスは、誰でも名前は聞いたことがあるであろう、あの有名な米国の会社ですw

先に書いておきますが、この時は金銭的にも人間関係的にも別にひどい目には合っていませんww

よって、すごく嫌悪感を持っているわけでもありません。

勧誘~入会

後述する別の会社も含めて比べると、勧誘のやり方はこの会社が一番優秀だったと思います。

勧誘するためのやり方が確立されているというか、言い知れぬ不安を抱える若者の心を掴む言葉を巧みに用いていた印象です。

  • 今後の日本は会社員をやっているだけだと危ない
  • 副業などで自分のビジネスを持っていないと生きていけない
  • 会社員はお金がない、社長は時間がない、このビジネスで成功すればお金と時間の両方を持てる
  • 共にビジネスをやる仲間は一生の宝になる

などなど、今思えば片腹痛い戯れ言ですが、やりたい事が明確に見えてなかった当時のわたくしには無視できない言葉でした。

今では簡単に論破できます。

  • 会社員は危ない → 人によります。ちゃんと会社に貢献できていれば、仮に人員整理があっても対象になりにくいですし、転職して他の会社でもやっていけます。
  • ビジネスを持っていないと生きていけない → そんなことはありません。身の丈に合わない贅沢をしなければ、多少収入が少なくても普通に生きていけます。
  • お金と時間 → 人によります。お金を持っている会社員もいれば、時間が有り余る社長もいます。
  • 仲間は一生の宝 → 普通の会社に勤めていても、個人事業をやっていても一生の宝になる仲間はできます。

ともあれ、若き日のえもんだ社長は、なんとなくの怪しさを感じていても、そこまで明確に論破できるほどの能力はありませんでした・・・。

また、このビジネスは入会費が8,000円(+当時の消費税5%の400円)で参加できました。

しかも、退会する際には全額返却されるとのことでした。

ということで偵察もかねて入会することにしました

入会~退会

入会すると、セミナーに呼ばれることがよくありました。

セミナーには結局5回くらい行ったのですが、飲み物付きで参加費500円とかそのくらいで、そこまで高いものではなかったです。

ただ、あまり役に立つ内容ではなかったですw

大体は、入会時に聞いた「会社員は危ない」「ビジネスを持つべき」などの話の焼きまわしから入ります。

そして、商品の紹介です。

基本は食器用洗剤をオススメしていました。

その他色々な商品を紹介したのちに、「成功する方法」などと言って勧誘のやり方を説明してセミナーは終了し、その後は懇親会などがあったりします。

セミナー以外でも商品の紹介は度々あり、「ステンレス多層鍋」と呼ばれる高級な鍋や、空気清浄機、浄水器、サプリ等を紹介されました。

基本スタンスとして「入会者がいろいろな商品を使ってみて、良さを認識し、友達に勧める」というやり方をオススメしてきました。

当然「身銭を切って色々な商品を買って使ってみる」という話なので、その購入自体が会社の売上になるのだろう、と思いましたw

また、商品の品質はよさそうでしたが、

  • サプリ → 20代前半の健康な若者には不要
  • 鍋 → よさそうだけど、田舎の実家の台所では使いにくい
  • 空気清浄機 → 田舎なので別段空気は汚くないw

などなど、当時のえもんだ社長に訴求しきれない商品ではありましたし、若者にとっては高額でしたので、結局1個も購入しませんでした。

また、セミナーではこんな話も何回か聞きました。

君たちがスーパーで買う400円の商品は、
工場出荷時には10円で、1番目の卸売り業者を通ると100円になって、2番目の卸売業者を通ると200円になって、配送業者を通ると300円になって、最後に店頭で400円になっているんだよ。
このビジネスで購入すれば配送業者の料金だけだから、いい商品を安く提供できるんだよ。

などという話です。

当たり前ですが、小売価格が工場出荷時の40倍になるなんてありえません

簡単に検索した結果ですが、、、

物流コストは(ここ数年は)5%前後だそうです。
(参考サイト:公益社団法人 日本ロジスティクス システム協会

また、小売店の売上総利益の比率(売上総利益÷売上)は、27.6%で、卸売企業の売上総利益の比率は11.8%だそうです。
(参考サイト:経済産業省 「最終更新日:2007.10.1」との表記あり)

これはつまり、小売店は末端価格の27.6%が収入になり、卸売業者は卸値の11.8%が収入になる、ということです。

流通業者、卸売業者、小売店の利益を足し上げても45%未満です。工場出荷時の40倍(97.5%)なんてことはありえません。

もともと偵察の意味合いでの入会でもありましたし、そんな嘘にも辟易としてしまっていたので、結局3か月ほどで退会しました。

8,400円もちゃんと帰ってきましたww

三度ネットワークビジネスの勧誘を受ける(31歳の頃)

その後、31歳の頃に再度ネットワークビジネスの勧誘を受けました。

これまでに受けた勧誘とは全く関係のない別の旧友からです。

当時はすでにエンジニアとして駆け出していて、勉強して資格を取って収入を上げることに情熱を燃やしていました。

ということで、特に別のビジネスなどをするつもりは全くありませんでした。

しかし、遊びの誘いから勧誘に発展という(よくある)パターンでしたので、勧誘を回避はできませんでした。

結構嫌な思い出ですが、顛末を記載します・・・。

久々の連絡からの勧誘

まず最初に旧友からいきなり連絡が来ました。

久々に遊ぼう

と、、、

その頃はちょっとギャンブルにはまっていたので、パチスロをしようという話で盛り上がりました。

その時のギャンブルの結果は覚えてませんが、その後にステーキハウスで食事をしました。

食事中に向こうが話を切り出しました。ネットワークビジネスの話です。

商材はオンラインカジノでした。

やはりネットワークビジネスなので、誰かをオンラインカジノに勧誘して、その誰かが更に別の誰かを勧誘して、という方法で大儲けしようという商売です。

オンラインカジノは法的にグレーゾーンですので、辞めておいた方がいいと思っています。
えもんだ社長が勧誘を受けた当時は警察沙汰になったケースはありませんでした。
その後の話ですが、2016年3月に3人が逮捕され、そのうち2名が略式起訴(罰金刑)を受け入れ、1名は略式起訴を拒否し最終的に不起訴となったケースがあるそうです。
調べた限りでは、不起訴になった場合でも完全に合法とは言えないそうです。
やはり、えもんだ社長はオンラインカジノをオススメしません。

10年前と同じ手法

旧友は、面白いことに、

  • 今後の日本は会社員をやっているだけだと危ない
  • 副業などで自分のビジネスを持っていないと生きていけない
  • 会社員はお金がない、社長は時間がない、このビジネスで成功すればお金と時間の両方を持てる
  • 共にビジネスをやる仲間は一生の宝になる

というどこかで聞いたことのある話をしてきましたww

その時に気付いたのですが、よくよく考えればネットワークビジネスの勧誘は10年前と同じ手法で問題ないのです。

なぜならば、毎年100万人以上の人が新成人になるからです。

1日1人勧誘しても年間365人です。

超人的に頑張って1日10人勧誘しても年間3,650人です。

そして、その1年の間に新たに100万人以上の新成人が誕生するのです。

ということは、勧誘のやり方を変える必要はなく、100人中1人~2人存在するであろう「カモ」を見つけて勧誘すればいいのです。

10年前の勧誘と上記の勧誘はお互い全く面識のない別々の人物からの勧誘でした。

恐らく、手法はほぼ確立されていて、あるネットワークビジネスでノウハウを身につけた人物が新規ネットワークビジネスを立ち上げ、子分たちに同じ手法を教えているのだと思います。

当然、話は断りました。

話を断った後、その旧友とは連絡が取れなくなりました。

もともと、商売以外でわたくしに興味はなかった模様です・・・。

まとめ - ネットワークビジネスは「ビジネス」ではない

これまでの経験でわかったことですが、ネットワークビジネスは大抵の場合は「ビジネス」ではありません。

端的に言うとセールスです。

ビジネスというのは、事業計画を立てた上で、その事業計画を実現するために、資金調達、経理、法務、マーケティング、セールス、人員調達などを包括的に行うことを言います。

ちなみに、セールスの技術はとても奥深くて価値の高いスキルです。

いい商品を開発したがセールス能力が足りなくて事業が伸び悩んでいる会社は、世の中に沢山あると思います。

そして、セールス能力が高い人は、多くの会社に欲しがられる人材で実際に高給取りだと思います

しかし、「セールス」のことを「ビジネス」と呼ぶのはおかしいです。

ネットワークビジネスはなんとなく怪しいと感じてしまいますが、わざわざ自身のことを「ビジネス」というちょっと上級の呼び方をするところにも、ズルさやセコさが出てしまっているように感じます。

 

この記事がお読みの皆様の役に立てれば幸いです。

それでは (*゚▽゚)ノ

 

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