この記事では、高度情報処理技術資格であるネットワークスペシャリストを保持する執筆者(えもんだ社長)が、全く勉強せずに抜き打ちで基本情報技術者試験の午前試験を受けた時の成績を記載します。
結果は、見事合格でした!
以下、詳細をご覧ください。
試験の条件
試験の条件を記載します。
- 予習は一切なし。
- 受験した試験は、2021(令和3)年度1月の試験(こちらのページの下部にあるPDF https://www.jitec.ipa.go.jp/1_80tokurei/_index_tokurei.html)
- 途中疲れたので晩御飯休憩(1時間程度)を取りましたw
- 所要時間は休憩を抜くとちょうど2.5時間ほど
- 自宅PCとメモ帳ソフトを利用
以上の条件で、ある日曜の午後に受験しました。
結果と点数
結果は、冒頭に記載の通り合格でした!
点数は、80問中53問正解(66.25%)で、合格点の60%を超えました!!
分野別にみると、
- テクノロジ系:50問中38問正解(76.0%)
- マネジメント系:10問中4問正解(40.0%)
- ストラテジ系:20問中11問正解(55.0%)
でした。
やはりテクノロジ系が得意だったようです。
マネジメント系はもうちょっと頑張らないとですねw
印象に残った問題と回答と考え
印象に残った問題と、回答に至った考えの筋道を記載します。
こういう風に考えているんだ、と参考にしてもらえれば幸いです。
問1
0以上65,536未満の整数xを, 16ビットの2進数で表現して, 上位8ビットと下位8ビットを入れ替える。得られたビット列を2進数を見做したとき, その値をxを用いた式で表したものはどれか。ここで,a÷bはaをbで割った商の整数部分を,a%bはaをbで割った余りを表す。また,式の中の数値は10進数である。
- (x÷256) + (x%256)
- (x÷256) + (x%256) × 256
- (x÷256) × 256 + (x%256)
- (x÷256) × 256 + (x%256) × 256
元の整数xを2進数でabcdefghABCDEFGHとしたとき、ABCDEFGHabcdefghに変換する式がどれか?という質問です。
- x÷256 は上位8ビットを表す
- x%256 は下位8ビットを表す
ということと、下位8ビットを256倍すれば上位8ビットになる、ということが分かればOKです。
正解は2番です。
2進数についてちゃんと理解していれば正解できる問題でした。
問3
相関係数に関する記述のうち, 適切なものはどれか。
- 全ての標本点が正の傾きを持つ直線状にある時は, 相関係数が+1になる。
- 変量間の関係が線形の時は, 相関係数が0になる。
- 変量間の関係が非線形の時は, 相関係数が負になる。
- 無相関のときは, 相関係数が-1になる。
正の傾き(Aが増えればBも増える)だと相関係数は正で、負の傾き(Aが増えるとBが減る)だと相関係数は負になります。
また、完全一致する場合に相関係数は+1になり、無相関の場合には0になります。
よって答えは1です。
昔ちょっと統計をかじっていたので答えが分かりました。
問6
PCM方式によって音声をサンプリング(標本化)して8ビットのデジタルデータに変換し, 圧縮せずにリアルタイムで転送したところ, 転送速度は64,000ビット/秒であった。この時のサンプリング間隔は何マイクロ秒か。
- 15.6
- 46.8
- 125
- 128
音声ネットワークでこのような計算をすることがあります。
計算は割と単純で、
量子化ビット数 × サンプリング回数 = 転送データ量
です。今回の例では、
8 × x = 64,000
なので、サンプリング回数は1秒間で800回です。
1秒間に800回なので、1回あたりは0.00125秒です。
マイクロの単位は忘れてましたw
でも、正解は125と分かります。
問13
図に示す構成で, 表に示すようにキャッシュメモリと主記憶のアクセス時間だけが異なり, 他の条件は同じ2種類のCPU XとYがある。
あるプログラムをCPU XとYとでそれぞれ実行したところ, 両者の処理時間が等しかった。このとき, キャッシュメモリのヒット率は幾らか。ここで, CPU以外の処理による影響はないものとする。
- CPUのキャッシュメモリ:256kバイト
- 主記憶:256Mバイト
※単位はナノ秒
CPU X | CPU Y | |
キャッシュメモリ | 40 | 20 |
主記憶 | 400 | 580 |
- 0.75
- 0.90
- 0.95
- 0.96
キャッシュメモリのヒット率をx(ヒットしなかった率を[1-x])とすると、
40x + 400(1-x) = 20x + 580(1-x)
ですので、xについて解くと、x=0.9 になります。
ちなみに、問題文に記載されていたメモリなどのバイト数は関係ないです。
あまりこの手のことには詳しくありませんが、キャッシュというものがデータを手元に保持しておいてすぐに参照できるようにするもの、ということは知っていたので、正答できました。
問29
DBMSにおいて, 複数のトランザクション処理プログラムが同一データベースを同時に更新する場合, 論理的な矛盾を生じさせないために用いる技法はどれか。
- 再編成
- 正規化
- 整合性制約
- 排他制御
DBはあまり詳しくないのですが、共有ファイルなどでも排他制御がかかっていて更新できないことがよくあるので、4番とあたりを付けて正解できました。
問33
トランスポート層のプロトコルであり, 信頼性よりもリアルタイム性が重視される場合に用いられるものはどれか。
- HTTP
- IP
- TCP
- UDP
これは専門なので間違えようがないです。4のUDPです。
その他NW関連の問題が10問近くありましたが、これらは全て正解できました。
問55
SLAを説明したものはどれか。
- ITサービスマネジメントのベストプラクティスを集めたフレームワーク
- 開発から保守までのソフトウェアライフサイクルプロセス
- サービス及びサービス目標値に関するサービス提供者と顧客との間の合意
- 品質マネジメントシステムに関する国際規格
SLAはPM業務をしているとよく聞く言葉です。
正解は3番です。(Service Level Agreement)
問69
MPEG-4などに存在するパテントプールの悦明として, 適切なものはどれか。
- 国際機関及び標準化団体による公的な標準ではなく, 市場の実勢によって事実上の標準と見做されるよいうになった規格及び製品
- 著作権表示を保持することによって, ソフトウェアの使用, 複製, 改変及び再頒布が認められる仕組み
- 特許料が無償でライセンスされている技術
- 複数の企業が自社の特許権を持ち寄り, 特許権を一括して管理する仕組み
これは正直全然知らなかったんですが、
パテント(patent)が英語で特許という意味だと知っていたので2択に絞れました。
また、プールというのは語感的に複数の人が溜め込むモノのように思えたので、4番を選んで正解できました。
まとめと感想
受験した感想ですが、思ってたよりも断然難しかったですw
問題数も80問と多いです。最初はそんなに多いと知らなくて40問くらいだろうと思っていたので相当疲れましたww
そのため、途中で休憩を取る必要も出てしまいました・・。
大雑把に言って、実務で役立つ教養になる良い問題が多いと思いました。
問題文は少々難解ですが、変な日本語や解釈に幅がでる要素もほとんどなかったと思います。
問題の正誤と自信の割合は、
- 確信を持って正解できる問題:4割くらい
- 2~3択に絞れる問題:3割くらい
- 全く意味不明の問題:3割くらい
でした。
実務でITをやっていて、専門分野が1つある人であれば、大体似たような正答率になるのではないでしょうか。
思えば、知らず知らずのうちに書籍やら趣味やらで、雑多な教養を身に付けていたのだと感慨深かったです。
この記事がお読みのあなたの参考になれば幸いです。
それでは (*゚▽゚)ノ